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映画【愚か者の身分】観ました。

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原作は西尾潤の同名小説。大きな社会問題となっている「闇ビジネス」から抜け出そうとする若者3人を描いた映画『愚か者の身分』。

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なかなか抜け出す事が難しい闇ビジネスの世界で苦悩する若者たちの話…ぐらいの知識で観に行ったら…もう…衝撃の展開で…。心臓が疲れました。

犯罪組織の手先として戸籍売買を行うタクヤ北村匠海)と弟分のマモル(林裕太)、タクヤの兄貴的存在である運び屋の梶谷(綾野剛)。3人の3日間の逃走劇がそれぞれの視点での物語になっているので、何度か過去にさかのぼりますが、時系列はややこしくありません。ヘアースタイルの違いなどでわかりやすく描かれていました。

こういった世界なので暴力シーンがある事は覚悟していましたが、もはやバイオレンスを超えてホラー。怖すぎ!!映画館なのでさすがに「ぎゃーーー!」とか叫びませんが、いや、むしろ声出ない…息吸ったままのけぞりました。そういうシーンが苦手な方はお気をつけください。

後半に回収されるさまざまな伏線には、犯罪を犯しながらも被害者への罪悪感があり、自分を救ってくれた兄貴的存在に感謝し、自分を慕ってくれる弟分には闇社会に引き摺り込んでしまった責任も感じる…そんな温かい部分も残っていてほっとします。

北村匠海綾野剛、林裕太の3人が全員役にハマっていてしっかり引き込まれる作品でした。 北村匠海さん、『あんぱん』のたかしからの振り幅すごい…いろんな役ができる役者さん。東京リベンジャーズのタケミチにしても今回のタクヤにしても、ヤンチャしてても優しさが根底にあって素敵な役に仕上がってました。綾野剛さん、強くて優しい梶谷を見事に演じていてめっちゃかっこよかったです。あんなにムキムキなの知らなくてちょっとびっくり。お風呂でのサービスシーンあります、笑。林裕太さん、ちょいちょい他の作品でも見たような気がしますが、この作品でしっかり記憶に残りました。表情だけで伝わる演技、今後の活躍に期待。いっぱい仕事のオファー来そうな気がします。犯罪組織の幹部のジョージさん(田邊和也)もまたハマり過ぎてて怖い‼︎

tuki.の『人生讃歌』もまたこの映画にピッタリで、エンドロールでこの曲を聴きながら、3人のこれからの幸せを願いました。

生い立ちやさまざまな負の連鎖から、または簡単にお金を稼げるという安易な考えから闇ビジネスに関わってしまう…その世界で生きていく恐怖とそこから抜け出そうとする事もまた地獄。この映画を通して闇ビジネスに手を染める事の抑止に繋がると思います。たくさんの人に映画館で見て欲しいなぁと思いました。とてもいい作品ですが、ちょっとグロ過ぎて多分テレビではやらないと思うので…

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